当院ホームページをご覧いただき、ありがとうございます。このページでは、私たちが掲げる理念と基本方針に込めた思いを、少し詳しくご紹介したいと思います。 クリニックの開業準備を進める中で、「どのような医療を提供したいのか」「地域においてどのような存在でありたいのか」を何度も自問自答してきました。 その結果、たどり着いたのが以下の理念と5つの基本方針です。当院の理念誠実な診療を通じて、地域の皆さまの健やかな暮らしを支えるこの言葉には、「技術的に優れた医療を提供する」こと以上に、「誠実に、患者さん一人ひとりと向き合い、話を聴き、共に考える」という私たちの姿勢を込めています。もちろん、医療においては、患者さんのご希望に丁寧に耳を傾けることが大切です。一方で、そのご希望が医学的に見て本当に適しているかどうかを、冷静に考える必要がある場面もあります。そうしたときこそ、私たちは患者さんのこれからを見据え、一緒に考え、よりよい選択へと導くお手伝いをしたいと考えています。そのためにも、治療の選択肢や方針について、できる限りわかりやすくご説明し、ご理解・ご納得の上で判断を進めてまいります。目の前の安心感だけでなく、これから続いていく日々を健やかに過ごしていただけるように──。私たちは、そうした想いをもって「誠実な医療」を実践しています。そしてこの理念は、当院が掲げる5つの基本方針──研鑽、説明、本質の追求、環境づくり、暮らしの支援──すべてに通底する価値観でもあります。何気ない一言から病気の兆しを見抜き、対話を通じて最善の医療を届ける。その一つひとつに、誠実さという土台が必要だと私たちは考えています。基本方針とその想い1. 常に研鑽を積み、誠実な医療を提供する医療は常に進化しています。日々変化する知見や治療法を学び続けることは、医療従事者としての基本であり責任でもあると考えています。 当院では、学会や研修会への参加、最新の医学情報の収集などを通じて、根拠に基づいた医療の実践に努めています。 患者さんに丁寧に寄り添う姿勢はとても大切ですが、その思いを確かなものにするためには、医学的な根拠に基づいた判断が欠かせません。あたたかく誠実に向き合う気持ちと、根拠ある医学的知見の両方があってこそ、信頼される医療が成り立つと私たちは考えています。2. 丁寧な説明を心がけ、信頼できる医療を実践するたとえ医学的に正しい治療であっても、患者さんご自身が納得し、安心して受けられるものでなければ、本来の効果は十分に発揮されにくいと私たちは考えています。そのため当院では、診察中の対話だけに頼らず、受診後にも安心して過ごしていただけるよう、必要に応じて説明資料のご提供にも取り組みます。 たとえば、風邪で受診された方には、症状の経過や再受診の目安をまとめた資料をお渡しすることを考えています。 また、高血圧や心不全のような慢性疾患で通院されている方には、日常生活での注意点や早めの受診が必要なタイミングなどをまとめた資料を、必要に応じてご提供したいと考えています。 さらに、採血を行った場合は、採血結果に加えて、各項目の簡単な見方をまとめた補足資料をお渡しすることも検討しています。 このように、診察時の対話と資料の両面から、できるだけわかりやすく情報をお伝えできるよう工夫を重ねています。 「なぜこの検査が必要なのか」「この薬にどんな意味があるのか」といったことを、その場の説明だけで終わらせず、後からでも見返していただける形で伝えることで、安心して通院していただける環境づくりを目指しています。3. 本質を重んじ、真に役立つ医療を提供する「検査が多ければ安心」「薬が多ければ良い」──そうした考えが患者さんに安心感を与えることがある一方で、必ずしもそれが望ましい医療とは限りません。必要な検査や治療を適切に行うことはもちろん大切ですが、医療の本質は「いまこの方にとって本当に意味があるかどうか」に立ち返ることだと考えています。とりわけ薬の処方においては、安易に数を増やすのではなく、副作用や服薬負担、生活への影響も見据えながら、慎重に判断するよう努めています。患者さんの背景や生活スタイル、ご本人の考えに寄り添いながら、医師として医学的な視点を持って、「いま必要な医療」を一緒に選び取っていく──そんな姿勢を大切にしています。ポリファーマシー(お薬の数が多くなりすぎてしまっている状態)への配慮も、そうした取り組みのひとつです。4. 心地よく働ける環境が、心のこもった医療を支える医療の質はチーム全体の力で決まります。医師・看護師・医療事務が互いに尊重し合い、気づきを伝え合える風土を育むことで、患者さんへの細やかな配慮や温かい対応が自然と生まれると信じています。また、当院ではスタッフにとっての“働きやすさ”を大切にしながらも、一人ひとりが専門職としての力をしっかりと発揮できる環境づくりを心がけています。その基盤として、労務管理や評価制度を明確にし、全員が同じルールのもとで安心して働ける職場を整えていきます。心地よく、かつ程よい緊張感のある職場は、スタッフの成長と医療の質の両立に繋がると考えています。そうした環境づくりを通して、日々の診療に携わる全ての人が前向きに働ける場を築いていきたいと考えています。5. 医療を通じて健やかな暮らしを支え、大切な日々を守り続ける医療の目的は、単に病気を治すことではなく、患者さん一人ひとりがこれからの限りある時間を、その人らしく、意味ある形で過ごせるよう支えることにもあります。命とは「これから先、自分自身の意思で自由に使える限りある時間」です。その大切な時間をどう生き、どう過ごすかを一緒に考え、支えることも医療の大切な役割です。生活習慣の見直しや予防医療、通いやすい環境の整備も、その支援の一部として大切にしています。おわりにこれらの理念と基本方針は、私自身の診療経験に根ざしたものであり、開業後も日々の判断や行動の指針となっていくものです。まだクリニックとしては始まったばかりですが、「ここに来てよかった」と感じていただける場所を目指して、丁寧に歩んでまいります。どうぞ今後ともよろしくお願いいたします。
このページでは、私たちが掲げる理念と基本方針に込めた思いを、少し詳しくご紹介したいと思います。
クリニックの開業準備を進める中で、「どのような医療を提供したいのか」「地域においてどのような存在でありたいのか」を何度も自問自答してきました。
その結果、たどり着いたのが以下の理念と5つの基本方針です。
当院の理念
誠実な診療を通じて、地域の皆さまの健やかな暮らしを支える
もちろん、医療においては、患者さんのご希望に丁寧に耳を傾けることが大切です。
一方で、そのご希望が医学的に見て本当に適しているかどうかを、冷静に考える必要がある場面もあります。
そうしたときこそ、私たちは患者さんのこれからを見据え、一緒に考え、よりよい選択へと導くお手伝いをしたいと考えています。
そのためにも、治療の選択肢や方針について、できる限りわかりやすくご説明し、ご理解・ご納得の上で判断を進めてまいります。
目の前の安心感だけでなく、これから続いていく日々を健やかに過ごしていただけるように──。
私たちは、そうした想いをもって「誠実な医療」を実践しています。
そしてこの理念は、当院が掲げる5つの基本方針──研鑽、説明、本質の追求、環境づくり、暮らしの支援──すべてに通底する価値観でもあります。
何気ない一言から病気の兆しを見抜き、対話を通じて最善の医療を届ける。
その一つひとつに、誠実さという土台が必要だと私たちは考えています。
基本方針とその想い
1. 常に研鑽を積み、誠実な医療を提供する
日々変化する知見や治療法を学び続けることは、医療従事者としての基本であり責任でもあると考えています。
当院では、学会や研修会への参加、最新の医学情報の収集などを通じて、根拠に基づいた医療の実践に努めています。
患者さんに丁寧に寄り添う姿勢はとても大切ですが、その思いを確かなものにするためには、医学的な根拠に基づいた判断が欠かせません。
あたたかく誠実に向き合う気持ちと、根拠ある医学的知見の両方があってこそ、信頼される医療が成り立つと私たちは考えています。
2. 丁寧な説明を心がけ、信頼できる医療を実践する
そのため当院では、診察中の対話だけに頼らず、受診後にも安心して過ごしていただけるよう、必要に応じて説明資料のご提供にも取り組みます。
たとえば、風邪で受診された方には、症状の経過や再受診の目安をまとめた資料をお渡しすることを考えています。
また、高血圧や心不全のような慢性疾患で通院されている方には、日常生活での注意点や早めの受診が必要なタイミングなどをまとめた資料を、必要に応じてご提供したいと考えています。
さらに、採血を行った場合は、採血結果に加えて、各項目の簡単な見方をまとめた補足資料をお渡しすることも検討しています。
このように、診察時の対話と資料の両面から、できるだけわかりやすく情報をお伝えできるよう工夫を重ねています。
「なぜこの検査が必要なのか」「この薬にどんな意味があるのか」といったことを、その場の説明だけで終わらせず、後からでも見返していただける形で伝えることで、安心して通院していただける環境づくりを目指しています。
3. 本質を重んじ、真に役立つ医療を提供する
必要な検査や治療を適切に行うことはもちろん大切ですが、医療の本質は「いまこの方にとって本当に意味があるかどうか」に立ち返ることだと考えています。
とりわけ薬の処方においては、安易に数を増やすのではなく、副作用や服薬負担、生活への影響も見据えながら、慎重に判断するよう努めています。
患者さんの背景や生活スタイル、ご本人の考えに寄り添いながら、医師として医学的な視点を持って、「いま必要な医療」を一緒に選び取っていく──そんな姿勢を大切にしています。
ポリファーマシー(お薬の数が多くなりすぎてしまっている状態)への配慮も、そうした取り組みのひとつです。
4. 心地よく働ける環境が、心のこもった医療を支える
医師・看護師・医療事務が互いに尊重し合い、気づきを伝え合える風土を育むことで、患者さんへの細やかな配慮や温かい対応が自然と生まれると信じています。
また、当院ではスタッフにとっての“働きやすさ”を大切にしながらも、一人ひとりが専門職としての力をしっかりと発揮できる環境づくりを心がけています。
その基盤として、労務管理や評価制度を明確にし、全員が同じルールのもとで安心して働ける職場を整えていきます。
心地よく、かつ程よい緊張感のある職場は、スタッフの成長と医療の質の両立に繋がると考えています。
そうした環境づくりを通して、日々の診療に携わる全ての人が前向きに働ける場を築いていきたいと考えています。
5. 医療を通じて健やかな暮らしを支え、大切な日々を守り続ける
命とは「これから先、自分自身の意思で自由に使える限りある時間」です。
その大切な時間をどう生き、どう過ごすかを一緒に考え、支えることも医療の大切な役割です。
生活習慣の見直しや予防医療、通いやすい環境の整備も、その支援の一部として大切にしています。
おわりに
まだクリニックとしては始まったばかりですが、「ここに来てよかった」と感じていただける場所を目指して、丁寧に歩んでまいります。
どうぞ今後ともよろしくお願いいたします。